燃えよ剣(上)・(下)
わたしは昔から歴史が大好きです。
地理にはどうしても興味が持てなかったんですけど、
日本史でも世界史でも、とにかくのめりこむほど好きでした。
だって、他人の人生知れるんですよ。
おもしろいに決まってる(笑)。
「事実は小説よりも奇なり」
その事実がつまった歴史、本好きのわたしが嫌いなはずがありません(^^;。
さて、わたしの実家には祖父の残した「司馬遼太郎全集」がありました。
あの「竜馬がゆく」が3巻でおさまるという(笑)ぶ厚さで、しかも2段組です。
さすがにそれだと電車で読みにくいので、今回は図書館で文庫本を借りました。
言わずと知れた新撰組の副隊長、土方歳三が主人公の幕末物語です。
中学校でこの「幕末」時代を習ったとき、新しいことや「鎖国」をやめることに
どうして反対するんだろう?
どうして古いものにこだわるんだろう?
どうして新しい世界を見れないんだろう?
そんな風に思った記憶があります。
だから、新撰組のこともよく知らなかったし
(授業ではそんなに触れられませんでした)、
興味もなかったし、どうしてそんなに人気があるのかもよくわかりませんでした。
でも、でもです。
わたしとほとんど同じ年の若者が、日本の未来を憂い、悩み、
そのことで人と争い、殺し、泣いた時代なんですよね。
農民生まれの近藤勇と土方歳三が武士になり、最後は大名格にまで
なるというのも、幕末だからこそ。
でも、土方は
「出世したい」
とも
「日本をよくしたい」
とも思っていませんでした。
ただただ喧嘩師として新撰組を強くすることを目指し、
新撰組という形ではなくなった後も「喧嘩に勝つか負けるか」ということだけが
ただそこにあるという土方の生き方は、とても衝撃的です。
「幕府のために」という情の近藤とは違うんですよね。
シンプルだからわかりやすい。
ある見方では、十分な理由なく人を殺すひどい男です。
敵はもちろん、新撰組の味方でさえも「士道不覚悟」という理由で
どれだけの人が殺されたか。
でも、物語の終盤、大変優秀である大鳥圭介や榎本武揚の「理論」がまったく役に
立たないのを尻目に、彼の「実践」ばかりが結果を残していきます。
彼のシンプルさ、そして天才的な喧嘩の才能。
それはやっぱりわたしたちを魅了するものです。
司馬が描いた土方の「不器用さ」も、さらに彼を愛してしまう要因でしょう。
・・・でも、この本を読んでいるときにずっと頭に浮かんでいたのは
大河ドラマの「新撰組!」でした。
こんなに偉大な本があって、これまでにもたくさんの人がさまざまな角度から
描きつくしてきた新撰組を、あんなに新鮮に、そして楽しく見せてくれた
三谷幸喜の才能に感服しました。
まさか司馬遼太郎を読みながら三谷幸喜を思うとは(笑)!
もう一度見たい。きちんと見たい。
DVDを買ってしまおうか・・・。
・・・そう思うぐらい、どっぷり新撰組にはまらせられるこの本は、
やっぱりすごいですね。
そして、こういう人が実在し、こういう時代がつい140年前にあったことがすごい。
いやぁ、歴史って本当にすばらしいです(笑)。
4点(5点満点)
こんな旅のお供に:多摩や京都などゆかりの地に行くときには!
TBさせていただいたサイト:
Y's Bookshelf
雑書文評記
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